「PKSHA 技術広報元年」
こんにちは、PKSHA Technology で新卒のエンジニア採用担当と技術広報を兼任している @NaitoShiomi です。
Twitter 芸人歴が長すぎて 140 文字以上の文章を書くことが非常に苦手なのですが、今回技術広報仲間でもあり、このアドベントカレンダーの発起人でもある玉田さん(@tamaclaw)に直接お誘いいただいたこともあり、思い切ってエントリーしました。
PKSHA Technology は「未来のソフトウエアを形にする」をミッションに掲げ、2012 年の創業以来、数多くの企業に AI Solution・AI SaaS を導入してきました。 Layer 0, 1 の「AI Research & Solution 事業」と Layer 2 の「AI SaaS 事業」という二つの事業があり、日本全国に多くの AI が社会実装されています。
PKSHA の AI 事業と採用課題
PKSHA の事業は、AI Solution として培ってきたノウハウを AI SaaS プロダクトに活かしており、現在の売上構成は 6:4 になっております。AI SaaS に関しては、様々なフェーズのプロダクトがある中、ARR 60 億円超、YoY 成長率 14.7% と大変面白いフェーズになってきています。
事業が順調に成長しているため全方位で積極採用中なのですが、プロダクトの成長率や AI 特化の会社で初めてプライム市場に上場したといった状況に見合う認知度の獲得にはまだ至っていないと感じています。特にエンジニアの皆さんには就職や転職を考えるよりも前に、まずは PKSHA のことを知っていただくことが技術広報の課題となっていました。
2024 年の技術広報のテーマについて
本題である技術広報についてですが、ここでは技術広報の目的をわかりやすくエンジニア採用とします。例えば、技術コミュニティ等のイベントに行き名刺交換をすると、PKSHA の読み方を知らない、もしくは AI Solution の会社と言われることがほとんどで、PKSHA の AI SaaS について知っている人はほほんどいないのが現状です。
課題はいろいろありそうですが、これから PKSHA について知ってもらうためには伸び代しかありません。そして、AI SaaS には機械学習エンジニアはもちろん、多くの Web エンジニアが必要であることを発信し続けることが重要です。そのため、認知→興味のフェーズを取りに行きたいと考え、2024 年はソフトウエアエンジニアをターゲットに「イベント協賛」と「テックブログ」の推進をテーマにすることとしました。
PyCon JP 2024 への協賛
以前から NLP2024 や YANS2024 など NLP 系の学会には協賛をしていたものの、プログラミング言語系カンファレンスへのスポンサードは初めての試みで、新しくチャレンジしたもののひとつです。PKSHA グループはさまざまなチームで Python を利用しているため、まずはスポンサーとしてコミュニティの発展に貢献し、みなさんに私たちのことも知っていただきたいという背景がありました。
そこで、カンファレンスの前日に note を出し、社内のどこで Python が使われているのか、どんなプロダクトをどの社員が開発しているのか等の情報をまとめ、当日ブースに来ていただくきっかけになるような note を公開しました。
ブースでは、2 日間で約 100 名以上の方とお話しすることができました。その中でも、X の採用アカウントをフォローすると PKSHA マグカップがもらえるキャンペーンでは約 80 名がフォローしてくれ、採用 X のフォロワーを増やしながら来場者としっかりコミュニケーションを取ることができました。
また、ブースでお話しした人の中から PKSHA に興味を持っていただいた方 8 名を、毎月月末に PKSHA オフィスでで開催しているグループ横断の交流会にご招待することもできました。改めて遊びに来ていただいた皆様、ありがとうございました!
note で TechBlog をスタートする
PKSHA では、社員インタビューや私たちのナラティブについて発信している「PKSHA Delta」という note を活用しています。
以前から、学会や技術イベントの参加レポート等、技術に関連した記事はアップしていましたが、いわゆる ”TechBlog” と呼ばれるような PKSHA のプロダクトに関する技術記事や、エンジニアが技術に関するトピックを執筆したようなものはほとんどありませんでした。
実は、創業当時は TechBlog を発信していたのですが、事業のフェーズや組織の変化に伴い継続が難しくなってしまった過去があったそうです。その後も何度か「TechBlog を再開しないか」という話が上がり、ちょうど 1 年前の 2023 年の 12 月に来年から継続して発信をやってみよう!となりました。
過去発信できなくなったことを踏まえ、Techblog はまずは継続的に発信できる習慣を作ることを最優先とし、月一本公開という頻度に設定しました。記事の執筆に慣れていないメンバーも多くいたため、1 つ 1 つの記事をしっかり準備して出していくサイクルを着実に回していきました。 また、1チームに偏らないよう各チームのリーダーを巻き込み、持ち回りで執筆するサイクルを策定しました。 ”TechBlog” として独立したプラットフォームを作るのではなく、あえて慣れている全社広報の note で公開することで、結果的に TechBlog 全体の更新頻度を高く保つことができたと思います。また、こうした自社コンテンツの記事だけでなく、技術系イベントの参加レポートも昨年以上に注力した結果、 技術系記事を合計 20 本以上発信することができました。
年間を通してアルゴリズムエンジニア、ソフトウエアエンジニア共に記事を執筆していくのですが、採用観点で PKSHA は AI Solution のイメージが強く、冒頭でも触れたように、AI SaaS のプロダクトや事業の魅力がエンジニアにうまく伝わっていないのではないかという仮説がありました。そこで、ソフトウエアエンジニアの記事に関しては AI SaaS 事業に力を入れ、各プロダクト紹介記事や SaaS 開発ならではの技術記事を企画し、読者にプロダクト理解が深まることを狙いました。
こうした一年の技術広報の挑戦の結果、以下のような結果を得ることができました。
プロダクト紹介記事 2023 年: 0本 → 2024 年:4 本
note の年間 PV 1 位を技術記事が獲得
一年間の技術系記事の本数: 2023 年 11 本 → 2024 年 22 本
note の技術記事を見て選考に進んだ新卒/中途の候補者が増えた
調査対象をハイクラスエンジニア学生(※3)に限定した「2026年卒エンジニア学生対象 就活人気企業ランキング」で TOP30 にランクイン!
※3:「半年以上のエンジニアインターンシップ・アルバイト経験がある」、「WEB サービス・アプリを開発しインターネットに公開したことがある」、「アプリを開発し Google Play Store または App Store に公開したことがある」のいずれかに当てはまる学生
この一年の取り組みも、初めからうまくいっていたわけではありません。特に最初のうちは、常に何本かの記事企画と内容チェック・入稿等を一人で担当しており、採用業務と並行していたため採用の繁忙期には note の公開時期が遅れてしまうという大きな反省もありました。現在は、広報チームや現場のエンジニアリングマネージャーたちと連携してチェックフローなどを整理できたため、計画通りに記事の公開ができています。
そうして目標であった毎月 1 本 TechBlog を出すことが実現でき、しっかり 12 本の記事を出しきることができました。まだまだここからではありますが、気になるものがあればぜひご覧ください。
今後は更なる仕組み化の強化と、チェックフローの改善等、記事の本数も着実に増やしつつ、運用方法もアップデートしていければと思います。これからの PKSHA Delta も楽しみにしていてくださいね。
2025 年の技術広報に向けて
PKSHA は「未来のソフトウェアを形にする」というミッションのもと、最先端技術の社会実装に重きをおいているのですが、その裏返しとして技術広報が後回しになってしまっている部分があります。元々情報を外部に発信する文化が根付いていなかったことを考えると、今年 1 年の発信実績は VPoE、EM を巻き込み、現場から技術を発信する文化をつくることができたのではないかと思います。
広報目線では、外から見える PKSHA よりも社内からみる PKSHA の方が圧倒的に進んでいて、まだまだ発信したいネタがたくさん眠っているので、2025 年はそれらをどう発掘しコンスタントに外部発信していくかの仕組みづくりを、現場エンジニアと一緒に取り組みたいと思います。
その他の取り組みについて
技術広報のメインミッション以外にも、今年は新しいことに取り組んでいましたのでご紹介します。
まずは、5 月に東京大学で開催された「生成 AI カンファレンス 2024」でのオープニングセッションに上野山が登壇しました。
当日は会場に PKSHA ブースも出展しました。クライアントに近い企業の方や同じ業界の人も含めて多くの方が参加していました。
「生成 AI カンファレンス 2024」は私自身も企画運営に関わっておりました。日本を代表する AI 企業が集結する大規模カンファレンスの初回ということで不安もありましたが、オンライン/オフライン合わせて 1427 名の方にご参加いただくことができました。一緒に盛り上げてくださったスポンサー企業様や参加者の皆様、ありがとうございました。
そして、社内で定期的に行われているアルゴリズム勉強会から派生した「PKSHA Technology Sunya Collab」。こちらは Layer0(R&D)のさらなる加速に向け、社外の有識者と連携・ディスカッションする場としてスタートし、今年は四回開催されました。
【歴代のゲストの皆様】
第一回:小田 悠介氏(@odashi_t)
第二回:吉野 幸一郎氏(@caesar_wanya)
第三回:鈴木 潤氏(@drJunSuzuki)
第四回:齋藤 優太氏(@usait0)
こうした取り組みを始めとして、今年はさまざまな方面で PKSHA の技術やエンジニアについて知っていただく機会をつくることができた一年になりました。文字通り、2024 年は PKSHA にとって「技術広報元年」とも呼べる年になったのではないかと思います。
最後に
PKSHA では、共に「未来のソフトウエア」を作ることにわくわくするメンバーを探しています。通年で中途はもちろん、新卒も採用を行っていますので、少しでも気になりましたらぜひご連絡ください!
来年もどこかのイベントでお会いできるのを楽しみにしています!
▼ 中途採用:ソフトウエアエンジニアの募集要項はこちら
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▼【26 年新卒】アルゴリズムエンジニア 本選考
▼【26 年新卒】ソフトウエアエンジニア 本選考
▼【26 年新卒】アルゴリズムエンジニア 春インターンシップ
また、全職種カジュアル面談も随時受け付けております。この記事を読んで、PKSHA に少しでも興味を持った方は、是非ご応募ください!
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