“三段飛ばしの経験”ができるPKSHAで、幅広い職種に挑戦して見えた景色
PKSHA Technology(以下、PKSHA)では、人と人との差分を「デルタ」と呼び、デルタを尊重するカルチャーを築いています。一人目の新卒社員として同社に入社した杉山慶人さんは、エンジニア、Biz(事業開発)、PdM、人事とさまざまな職種に挑戦してきました。その道のりでどのような経験を重ねてきたのか、見えてきた景色や今後の展望について聞きました。
「この会社はすごく面白い会社になる」という確信から新卒社員第一号に
――PKSHAとの出合いについてお聞かせください。
就活中に参加したサマーインターンで知りあった方から、紹介を受けてPKSHAを知りました。
PKSHAは創業間もないうちに事業を軌道に乗せていて、いわゆる“大人なベンチャー”と呼ばれるようなスマートな印象があったのを覚えています。当時は世間的にも「機械学習やディープラーニングがすごいらしい」と話題になり始めた頃で、PKSHAの事業について詳しくは知りませんでしたが、「ここなら何か面白いことができそうだ」とワクワクしました。
――そこからPKSHAにインターンとしてジョインしたんですね。
当時はWebエンジニアとしてアプリ開発をするだけでなく、開発したアプリの提案資料の作成や運用報告レポートの作成など、開発、営業、CSの1人3役をこなしていました。インターンとはいえほぼフルタイムで働いていたので、現在のインターンとはだいぶイメージが異なります。
――就職活動はされたんですか。
はい、当時は外資系コンサルへの就職を志望しており、志望企業から内定をいただきました。PKSHAのメンバーにはあたたかく送り出してもらう予定だったのですが、最後の最後でやっぱりPKSHAに入社したいと思ったんです。
AI領域に黎明期から挑戦できる経験の希少性と、インターン中に感じた居心地のよさ、そして何より、PKSHAの成長性に期待を持てたことが、就職先について再考した理由です。「この会社はすごく面白い会社になるかもしれない、今入社すれば自分も一緒に会社の未来をつくれるかもしれない」という可能性にワクワクして、最終的にPKSHAを選びました。
その決断を聞いて、当時のメンバーが予想以上に喜んでくれたことは今でもよく覚えています。当時新卒採用はしていなかったのですが、このような経緯で私がPKSHA一人目の新卒入社の社員になりました。
――その後、業務内容に変化はありましたか。
Webエンジニアを軸としつつも、アルゴリズム開発や営業も兼務していくなかで、「複数のスキルを掛け合わせるのが得意な自分はBiz領域のほうが向いているのかもしれない」と感じるようになり、ソリューションチームのBiz職へと軸足を移していきました。
ちなみに当時は新卒研修のようななものがまだ社内で整っておらず、インターン時代からそのまま働き始めた私は、大手企業との打ち合わせにラフな格好で参加してしまったり、お客様と電話しながらエナジードリンクを飲んでいたりしました。現場で温かいご指導をいただきながら、少しずつ社会人基礎を学んでいったのを覚えています。
大手企業への提案、プロジェクトのリード、事業立ち上げを入社から三年で経験
――Bizに移行してからはどのような経験をしましたか。
印象に残っているのは、クレジットカードの不正検知ソリューションの初回提案を担ったことです。ほぼ人生初の営業で大手クレジットカード会社の役員陣を前に提案したのは、今振り返ってもすごい経験だったと思います
社内の仲間たちに「〇〇さん、資料を作ってくれませんか」、「〇〇さんにはアルゴリズム開発をお願いしたいです」、「〇〇さん、私に営業の仕方を教えてほしいです」と頼みこみ、なんとかパッケージを作り上げて提案までこぎつけました。その熱量とチームワークが功を奏し、無事にこの提案を受注できました。このプロジェクトを起点として横展開が進んだ結果、不正検知ソリューションは現在PKSHAを支える主力のソリューションのひとつとなっています。
PKSHAには社内に高い専門性を持った仲間がたくさんいます。自分に「これをどうしてもやりたい」という強い思いさえあれば、仲間が積極的にサポートしてくれることで大きな成果へと結びつく、ということがよくあります。これは当社の特徴のひとつかもしれません。
――新卒入社して数年では、なかなか経験できないことですよね。やはりPKSHAに入社して良かったという実感はありますか。
一般的な会社と比べたら、三段飛ばしくらいの経験をさせてもらえたと思っています。これほどの裁量があっても過度な期待やプレッシャーをかけられることはない会社なので、ヘルシーに大きなことに挑戦できるのもよかったです。上場という記念すべき瞬間に立ち合えたことも含めて、改めてPKSHAに入社して良かったと感じられました。
――その後はどのような経験をされましたか。
ある程度Biz職を経験をした後は、新規事業開発に挑戦してみたいと考えるようになりました。そこで、旅行客が求める最適なパッケージをAIチャットが提案する旅行代理業サービスを企画し、新設した子会社の取締役としてその事業の立ち上げを行う機会をいただきました。
ありがたいことに、Webマーケティング、Webアプリ開発、営業と一通り経験させていただいたので、積み重ねてきた知見を総動員しながら事業計画をつくり、採用なども自ら推進していました。
Bizとして関わってきたプロジェクトの最終的な意思決定者はお客様でしたが、自分自身の責任のもとスピーディに検証を回して意思決定していくダイナミズムを、ここで初めて感じることができたと思います。
――事業立ち上げを通じて、最も得られたものは何ですか。
「その市場の競争軸は何か」を徹底的に考える癖がついたことです。私たちが描いた事業構想は、旅行代理店市場においてAIチャットによるサービス体験向上による差別化を狙うというものでしたが、当該市場はサービス体験よりも価格や在庫の方が競争軸としての重要度が圧倒的に高いということを痛感しました。狙う競争軸を間違えてしまうと、結局ビジネスとしての成長性は期待できません。この体感は実際に事業を立ち上げたからこそ得られたものです。
最終的にこの事業はコロナ禍などの影響も重なってクローズすることになりましたが、ここで得られた経験は、その後の自身の仕事にも大きな影響を与えています。
「人々に新しい世界を見せていく」ことを軸に、人事に挑戦する
――現在は人事を担当されているということですが、なぜ人事領域に移行したのでしょうか。
これまでの仕事を振り返り、自身が何に熱中してきたのか考えてみたとき、誰かに新しい世界を見せるプロセスに熱中しているのだと気付きました。自分や仲間が持つ経験やスキルを組み合わせて、誰かに提案をして、その人に新しい世界を見せられることがとても楽しいんです。
創業間もない時期からPKSHAを知っているからこそ、新しいメンバーが入社してくれること自体が本当に嬉しいんです。そういった気持ちがあるからこそ、楽しいはずの仕事が、ほんの些細なコミュニケーションの掛け違いでつまらなく思えてしまって、うまくいかないメンバーを見るたびに、もったいない、もっと言うと悲しいと感じることが多くありました。
その掛け違いを直すことができれば、本来の仕事の楽しさを感じられるし、みんなでPKSHAをより面白い会社にしていけるだろう。そう考えたことが、人事に挑戦したいと思ったきっかけです。これまでは社外のお客様に対して新しい世界をご提案することに力を注いできましたが、今後はさらに社内のメンバーに対してもそれができれば、という想いが強くあります。
――人事の仕事には今までの経験とは異なる難しさがあると思いますが、いかがですか。
Bizもエンジニアも経験してきたので、全社員と共通言語で対話できること、気持ちが想像できるところは、今までの経験が活きるところです。一方で、異なる人々に総じて関わる人事制度やルールの合意形成を図っていくことには、やはり今までにない難しさがありますね。
とはいえ、PKSHAには日本トップクラスのエンジニアが集っています。彼らはアルゴリズムやシステムを設計する天才ですから、人事として自分が前に出るというよりは、メンバーの特性や才能を活かしながら、一緒にPKSHAらしい制度や組織のポリシー、コミュニケーションといったものを作っていけるといいなと思っています。
業務領域を越えて人々の熱量を高める役割を果たしていく
――人事の仕事と並行して、引き続きプロジェクト推進もされているそうですね。
直近ですと、地方自治体やNPOと連携し、市内で孤独を感じている方々を支援する相談窓口の一部をAI化するプロジェクトを進めています。これまでLINE窓口を通じてソーシャルワーカーと会話できる取り組みがあったのですが、気持ちを整理するため、あるいはすこしずつ前向きになっていくための対話は、AIでも対応できるところがあると考えています。むしろ心的なストレスを抱えず24時間、親切に対応し続けられるという点では、AIの特性がおおいに活きるでしょう。こうした対話するAIを使って個人、組織の可能性を最大限に引き出すといったテーマは、引き続き取り組んでいきたいところです。
――人事領域と案件に関わる業務を足掛けするキャリアは、珍しいように感じます。
人事をやるようになってから、プロジェクト推進においても一層成果が出るようになりました。人事として聞く社員の相談や悩みは自分自身が当事者として理解できますし、組織やコミュニケーションの問題に関わって得られたものは、営業活動や案件推進にもプラスに働いています。
――今後杉山さんはどんなことに挑戦していきたいですか。
組織や人の熱量を上げるということに一番興味があります。
関係者間の対話を通じて各自の思いを引き出し、全員の気持ちが乗るゴールを共に作り上げることで熱量が高まることを実感しています。社内はもちろん、お客様とのプロジェクトにおいても、このようなプロセスによってお客様自身の熱量が高まり、プロジェクト全体の推進力・成果が段違いに増幅されるんです。
さまざまな職種、立場を経験してきた強みを活かし、私自身がこのプロセスをリード、ファシリテーションしていくほか、自発的にそれが行われる仕組み作りに挑戦していきたいです。
――最後に、入社を検討している方にむけてメッセージをお願いします。
素晴らしいお客様、そして優秀なメンバーと共に、メガトレンドであるAI領域のど真ん中で、その社会実装に挑戦できるのがPKSHAです。資金力や組織力が伸びてきた今はできることの選択肢が無限に広がっていて、それこそ笑ってしまうくらい恵まれた環境だと思います。当社にご興味を持っていただけた方にはぜひ、そのリソースを活用して自ら次の成長エンジンとなる、新しいソフトウエアを作りだす、くらいの気概でご入社いただけると嬉しいです。
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