AIに向き合うことは、人と向き合うこと――豊かなコミュニケーションをめざして加速するソリューション開発
「未来のソフトウェアを形にする」をミッションに掲げ、AI SaaSの提供を通じて業界のコミュニケーション領域の課題を解決するPKSHA Technology(パークシャテクノロジー、以下PKSHA)。
日系大企業、メガベンチャー、外資系コンサルファームといったハイレベルなフィールドで ビジネス経験を重ね、PKSHA入社後はCommunication Tech領域を中心にさまざまな企業のDX推進に携わる小武海 徹(こぶかい・とおる)さんに、PKSHAで実現できることを聞きました。
テクノロジーを使って未来の社会にインパクトを与えられる仕事を求めてPKSHAに転職
――大学院を卒業して、PKSHAに入社するまでに複数社でキャリアを積まれたそうですが、それぞれどんなことをしていたのか教えてください。
大学院ではModel Based Systems Engineeringと呼ばれるシステム開発の方法論について学んでいました。この分野は主に宇宙開発などの領域で大規模かつ複雑なシステムを実装していく際に役立てられるものなのですが、この方法論を技術分野だけでなく社会システムに応用するとどんな議論が可能か、といったテーマを研究していました。この研究を通じ、物事を多角的かつ高次の視点から捉えるマインドセットや方法論のストックを学べたと感じています。
そういった背景から、テクノロジーを社会に還元していくことで人々の暮らしをアップデートしたいという思いが強まり、新卒でJR東海に入社しました。入社後は現場での業務を経た後、中長期での設備投資計画を立てる部署で運行情報管理などの情報システムの投資計画や要件定義を行っていました。
その後、楽天に転職し、リスク管理系の部署でデータセンターのアーキテクチャの見直しや多拠点分散化などに従事しました。大規模な情報システムの投資計画や要件定義という意味ではJR東海のときと同じことをやっていたわけですが、楽天は事業ドメインが多種多様だったので、その点では前職よりも複雑かつチャレンジングだったかもしれません。
楽天で経営層との議論を重ねるうちに、より経営の視座に立った仕事をしたいと思うようになり、次は外資系の戦略コンサルティング会社であるArthur D. Little (ADL)に転職しました。事業戦略の策定や新規事業開発のプロジェクトに携わるなかで、物事を俯瞰して整理し、抽象化してから具体的な施策に反映させていく、より汎用的な「課題解決の力」が身についたと自負しています。
――転職しようと思ったきっかけや、PKSHAに惹かれた理由は何ですか。
日系大企業から始まって、メガベンチャー、外資系コンサルファームといろいろなフィールドでキャリアを積み、事業がどういったメカニズムで動いているかを解像度高く捉えると共に、仕事の「型」も身についてきました。
そこで改めて考えたのは、自分がもっともインパクトを生み出せる場がどこなのかということです。思いを巡らせて気付いたのは、もともと興味関心があったテクノロジーの力を活用して、未来志向で面白い取り組みがしたいというWillでした。
そんなとき、PKSHAで働いている学生時代からの友人から声をかけられ、「この会社ならAIをはじめとするテクノロジーを使って、未来志向の仕事ができそうだ」と感じ、面接を受けました。
面接を通じて感じたのは、PKSHAが社会にインパクトを与えることに対して本気であるということです。ソリューションとプロダクトの両軸を展開し、アルゴリズムとビジネスを融合させて大きな価値を生みだせる会社だと感じました。そのビジネスモデルからは、表面上のアピールだけでなく、根底にある思いがしっかりと伝わってきました。
昨今は大規模言語モデルなどの技術が凄まじい勢いで進化しており、AI×ビジネスの領域はこれから間違いなく伸びていきます。アルゴリズムの力を使ってビジネスのあり方をドラスティックに変えていく未来には無限のチャンスがあると感じ、入社を決意しました。
人間が生き生きと豊かに暮らしていくためにAIができること
――現在PKSHAで担っている役割と今後の目標を教えてください。
PKSHAではAI Solution事業本部に所属し、BizDevとしてクライアントとのソリューション開発案件における提案からデリバリーまでを手がけています。
現在進行中の案件は金融業界における大規模コンタクトセンターのDXで、PKSHAが持つ複数のモジュールを活用しつつ、新しい機能をソリューションとして開発し、未来のコンタクトセンターをつくろうと試みています。
PKSHA ChatbotやPKSHA Voicebotを導入することで問い合わせの自動解決率を向上させるだけでなく、有人対応におけるオペレーターの業務効率化や、よりよい顧客体験の提供といったテーマにも同時に取り組んでいます。属人化しがちな業務をデータ化し、まだこの世にないソリューションを創り上げていくプロセスは、実に面白く刺激的です。
そうしたソリューション開発案件と並行して、PKSHAが注力しているCommunication Tech領域のソリューションとプロダクトをさらに進化させていくための社内体制づくり、施策のプランニング・実行も担っています。
Communication Tech領域では、テクノロジーを使ってクライアント企業とお客様とのコミュニケーションを最適化していくことを目指しています。企業と顧客の間で発生するさまざまな問題の根本はコミュニケーションに紐づきますが、これらの多くはAI技術によって解決することが可能です。たとえば、AIを使って対話内容に応じた適切なご案内の仕方をサジェストしたり、お客様の感情を分析して応対品質の向上に活かしたりすることができます。
単なる業務効率化ではなく、お客様の満足度を高める付加価値の高いコミュニケーションを提供することが私たちの目標です。現在は金融業界を中心に進めていますが、今後は他の業界にもこれらの取り組みを展開していくことで、業界を問わずAIが人間のコミュニケーションをアップデートしていけると期待しています。
――AIが人間のコミュニケーションをアップデートしていけるという部分について、もう少し詳しく教えてください。
AIに対して無機質でドライな印象を持つ人もいるかもしれません。しかし実際は真逆で、AIを考えることは人を考えることだと私は思っています。常に私の頭にあるのは、「未来の社会で人間が生き生きと豊かに暮らしていくためには何が必要か」という問いです。
もともとAIは間違いなく伸びる領域であろうと感じていましたが、爆発的に普及しているChatGPTなどの影響もあり、PKSHAは技術的なトレンドを踏まえながら社内外の共進化を体感できる面白い立ち位置にいると思います。
最初にお話ししたコンタクトセンターのDXも、大規模言語モデルを使用してさらに高度化していくでしょう。このタイミングにおけるCommunication Tech領域の仕事には、無限の可能性があると感じます。
――そうした取り組みのなかで感じるPKSHAの独自性を教えてください。
クライアントと一緒にプロジェクトを進めていくこと自体は前職でも経験していましたが、PKSHAはプロジェクトのスタート段階からエンジニアと密に議論を進めていけるのが大きな特徴です。初期から「このやり方で実現できるのか」「どれくらいのインパクトを出せるのか」という解像度の高い議論ができるので、いわゆる“絵に描いた餅”にならず、確実に価値のある実装が実現できます。アルゴリズムの力を使ってお客様の事業・ビジネスがドラスティックに変わっていくことを身をもって感じられるのが、PKSHAならではの魅力だと感じています。
お互いをリスペクトしあい、共進化できるPKSHAの魅力
――独自性としてエンジニアに触れてくださったので、PKSHAのエンジニアについて感じることも併せて教えてください。
開発力の高さは言うまでもありませんが、エンジニアとBizDevとの距離が近く、フラットに議論できる環境も大きな魅力です。PKSHAのエンジニアは、ビジネス的な視点も兼ね備えたメンバーが多い印象があります。
大規模言語モデルのような世の中を変えていく技術が登場したときに、それが社会でどんな意味を持つのか、既存のアルゴリズムやソフトウェアといった資源とどう組み合わせればレバレッジをかけて価値を生み出せるのかなど、ビジネス視点も交えた議論をエンジニアと交わせることは、他社と比べてもすごいところではないでしょうか。
――PKSHAの組織やカルチャーに対して感じる魅力を教えてください。
PKSHAのビジョンは「人とソフトウエアの共進化」の実現ですが、この「共進化」という考え方は、エンジニアもBizDevも含めて組織全体に根付いています。自分ひとりで抱え込むのではなく、オープンマインドで各自がスキルや知見を出しあって、チームで協力しながら働いていけるカルチャーが魅力ですね。
社内のエンジニアは舌を巻くほど優秀な人ばかりで、「こんなことができるのか」「こんな発想があるのか」と、日々新鮮な驚きをもたらしてくれます。そういった驚きは、未来に向かっていく原動力でもあると思います。未来志向で、お互いをリスペクトしながら働いていける環境は、コミュニケーションストレスがなく非常に居心地がよいです。
少し話が逸れますが、私は幼いころから趣味で「茶の湯」を続けているんです。しつらえを工夫して自然と調和しながら人をもてなす「茶の湯」には、人間の根源的な営みであったり、認知や感性について考えるヒントがたくさん詰まっていると感じています。
そして非常に嬉しい偶然なのですが、PKSHA本社があるビルの敷地内に茶室があったので、そこを利用してお茶会を企画したり、社内に茶道部を立ち上げたりしたんです。テック企業で働く人たちは茶道には興味を示してくれないかも……と想像していたのですが、予想に反して多くのメンバーが参加してくれました。
PKSHAのメンバーは、根底に知的好奇心があるのはもちろん、AIをつくる会社とはAIと共進化する人のあり方について考えつづける会社だと認識しているのだと思います。だから「茶の湯」のような取り組みにも、興味を抱いてくれたのかなと個人的には感じました。何かを感じとることや、最終的な意思決定をすることは、AIにはできない人間ならではの営みです。そこを支える技術をつくるPKSHAのメンバーは、きっと人に対する強い想いを馳せているのだと思います。
――最後に、転職を検討している人へのメッセージをお願いします。
豊富なアセットと技術力を持つPKSHAは、やりたいことに向き合い、AIと共進化していく人間の未来をつくっていきたい人にとって、可能性に満ちた環境が整っています。
昨今のAI領域は、いわば地殻変動が起きています。驚異的なスピードで技術が進化していく渦中で大切なのは、自らの興味ややりたいことに根ざした好奇心を持ち続けること。そして自分のWillや才能に素直であること。そしてメンバーのWillや才能を尊重することだと思います。
PKSHAは人と人の差分を「デルタ(Δ)」と定義して尊重していますが、デルタをかけあわせることで、新しいソリューションや面白いプロダクトができてくると思います。当事者意識を持って課題解決に向き合い、主体的に問いを立てて行動できる人や、未来を面白がれる人、高揚感を持って仕事ができる人であれば、きっと活躍できるでしょう。
―INFORMATION―
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