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プロダクトの自由度が高いからこそ、価値提供の解を自分の目で見つけられる

企業のナレッジマネジメントやコミュニケーションの最適化、音声対話領域の取り組みを推進するPKSHA Communication(パークシャコミュニケーション、以下PKSHA)。その事業開発の現場では、抽象度の高い企業課題をもとに技術を社会実装していく挑戦が続いています。

2019年7月にPKSHAに入社した小島脩平さんは、「世の中にまだない価値を生み出し、提供していくことで、未来の世界を変えていける。これ以上のやりがいはありません」と目を輝かせます。そんな小島さんに、抽象度と自由度の高いプロダクトに携わる面白さや自分自身の変化、仕事に対する考え方を聞きました。

小島 脩平(PKSHA Communication 事業開発本部 プロダクト推進部長 プリンシパル)
新卒でワークスアプリケーションズに入社し、プロジェクトマネジャーとして新規プロダクトの立ち上げに奔走。その後PKSHA Workplaceへジョインし、PKSHA Voicebot(旧BEDORE)の立ち上げからBizとして携わる。現在はPKSHA Communicationの事業開発本部において、新たなSaaSプロダクトの開発も含めた事業開発を担当。

もう一段自分を成長させられる環境を求めてPKSHAに転職

――PKSHAに入社する前のキャリアについて教えてください。

私は2008年に大学を卒業し、大手企業向けERP(企業資源計画)パッケージの国内シェア1位である株式会社ワークスアプリケーションズに新卒入社しました。人事系システムの導入プロジェクトを支援するコンサルタントとして3年ほど働きましたが、扱うプロダクトの機能が圧倒的に優れていたため、ずっと製品に助けられている感覚が拭えませんでした。

このままでは自分自身の価値を高めていけないと感じ、成長できるチャレンジングな環境を求めて、新しくできたばかりの部署に異動を願い出ました。

2011年からはID管理パッケージの立ち上げ、2013年からは大規模開発案件・新規プロダクト開発のプロジェクトマネジメント、そして2017年からは建設業向けサプライチェーンマネジメントのビズリードというように、約3年ごとに扱うプロダクトや役割を変えながら新規プロダクトに携わりました。同じ会社内でしたが、そんなに異動が多い会社でもなかったのでジョブホッパー感がありましたね。

――一貫してBtoBプロダクトに携わってきたのは、そこに面白さを感じていたからですか。

とくにBtoBプロダクトにこだわっているわけではないのですが、BtoBプロダクトを売るのが得意だとは思っています。BtoBプロダクトは自分が消費者としてユーザーの立場になることはないので、自分の頭の中には正解がありません。

でも、きちんと提案するとお客様からすばらしいインサイトを得られ、それに対して正しいアクションをとることで、答えにたどり着く確率が高まります。そう考えると、自分の意見に固執しない人のほうが、BtoBプロダクトを売るのには向いているのかもしれません。

前職では苦しかったことも成功したこともありましたが、そこでの経験と出会いを通じ、ビジネスにおける基礎力を鍛えることができたと思っています。大手建設会社の基幹システム構築でも製品リリースまで携わり、この会社で経験できることは一通りやりきったという感覚を持てたので、転職を決意しました。

――そこでPKSHAを選んだきっかけや、決め手は何でしたか?

私はキャリアの考え方には大きく分けて2通りがあると思ってます。1つは「あの山に登りたい」と考えてキャリアを構築する“山登りタイプ”で、もう1つが「この川を下っていけば、どのルートを通ったとしてもいずれどこかの海に出るだろう」という“川下りタイプ”です。

私は完全に後者です。分岐点にたどり着くためには今の仕事でクレジットを貯める必要があるので全力で頑張りつつ、川の分岐点が見えたタイミングでは自分の直感で「楽しそう」「気持ちよさそう」と思えるほうを選択しています。前職での異動もそうでしたし、PKSHA転職の経緯もそういうイメージで決めました。

転職の直接のきっかけはリファラルでした。当時開発中だったPKSHA Voicebotのモックを体験させてもらい、「これこそ、未来のソフトウエアだ」と感動しました。また、メンバーのレベルが高く、先進的なカルチャーにも魅力を感じたので、この流れに身を任せてみようと転職を決めました。

最終面接で、社長の上野山が「神経網のように複雑に張り巡らされたネットワークで、ここのパスを押さえるとしっかりと利益が出せる、そんなパスだけを押さえたい」と言っていたのが印象に残っています。「PKSHAは技術に強いだけじゃない、ビジネスの視点でも強い」と感じ、ここで働きたいと強く思いました。

前職での経験をきちんと自分の糧にできているのか、コンフォートゾーンを抜け出して試してみたい気持ちもあったと思います。

深いお客様理解から生まれるプロダクト開発が成長のカギ

――PKSHA Voicebot立ち上げ期の印象深いエピソードがあれば教えてください。

私はPKSHA Voicebot(旧BEDORE)の立ち上げに携わるBizメンバーとして2019年7月に入社しました。ところが、入社した翌月に社長から「Voicebot事業は撤退するかもしれない」と言われて、衝撃を受けました。なんて意思決定が早い会社なんだろう、と(笑)。

最終的に撤退はせず、チームを縮小してコストコントロールをしながら細々やることになったのですが、2020年からコロナ禍でリモートワークが増え、多くのコールセンターが自動化に舵を切るようになって、一気にPKSHA Voicebotの需要が増えたんです。世界の在り様が一変したことが追い風となり、結果として大きく事業を成長させることができました。

――機をとらえたこともあったでしょうが、事業成長のカギは何だったと思いますか。

仮説を元にした提案と、そこから得られるインサイトに基づいたプロダクト開発ですね。「お客様が言っているのはこういうことだから、プロダクトとしてはこうあるべきで、このくらいの値段感であれば意思決定しやすいだろう」というふうに段階に分けて考えて、チーム内で議論を重ね、毎週お客様と打ち合わせをさせていただきました。

大切なのは、お客様がどういうロジック、どういうコスト感覚でビジネスを考えているかを理解することです。直接教えてもらえるわけではありませんが、お客様の言葉から情報を集めて仮説を立て、お客様の持っている価値基準や成果指標とすり合わせてプロダクトを作っていったことが事業成長を支えたと思います。

――前職との違いや、それによって小島さんご自身が成長したと感じることがあれば教えてください。

同じBtoBプロダクトといっても、前職の場合は、お客様がある特定の機能を求めていて、契約をいただいたらこちらからその機能を提供するというように、具体的な用語(機能名)を共通認識として話を進めることができました。したがって、「こうした機能を備えていれば、このくらいの値段感である」という相場もある程度決められていたんです。

一方、PKSHAでは基本的に機能名に基づく提案はしません。まずお客様の現在の状況と目的を聞き、「このプロダクトをこんな形で取り入れれば、その目的を実現できる可能性が高いです」と伝えます。つまり、お客様の価値ベースで会話が進むということです。そこが前職とは大きく異なりますし、ほかのSaaSプロダクトとも違う部分だと思っています。

PKSHAのミッションは「未来のソフトウエアを形にする」です。このミッションはとても抽象度が高く、特定の機能にこだわる必要がありません。お客様の目的を叶えられるものを提供し、その対価をいただくという一連の流れを、機能ベースではなく価値ベースで体験できたことで、私の思考回路も変わっていきました。

提案したプロダクトから期待をはるかに超える成果が出て、お客様が非常に喜んでお金を支払ってくださると、仮説が正しかったことが証明されたというやりがいを感じられます。

具体的なもの(特定の機能)を売ることを突き詰めていくのも一つの道です。しかし、私はいろいろなことにチャレンジしたいタイプなので、汎用性の高い提案スキルを身につけられたことを嬉しく思っていますし、成長できたとも感じています。

世の中にまだない価値を生み出し、提供していくことの意味

――PKSHAの独自性は、どのようなところに感じられますか。

絶対的な解が存在しない課題に解像度高く向き合い、コンセプチュアルな考え方から的確に社会実装に結び付けているところがPKSHAならではだと感じています。

多くのSaaSはお客様の業務と提供する機能がリンクしているのですが、PKSHAはもう一段抽象度を高めたところから提供する価値と技術を結びつけるイメージです。そうやって生み出されたプロダクトが世の中に広まっていくことで、「〇〇とはこういうもの」という共通認識が後からついてくるのではないでしょうか。

――世の中にない価値をつくり、提供していくということですね。

そうですね。ただし、先ほど絶対的な解はないと言いましたが、解にたどり着くための式はあると思います。式だけがあって変数が埋まっていない状態からスタートして、さまざまな変数を試しながらすこしずつ正解へと近づいていく。その先にめざしていた正解があったときは、新しい発明をしたような景色が見えます。

私は「自分がいる世界と、自分がいない世界の差分をいかに大きくできるか」という価値基準を持っていますが、この解を探求していくことに対して、まさにその差分を強く感じられるんです。「私がいなかったらこの世界は存在しえなかった」と言うのは大げさですが、心の中で思うぶんには自由ですよね。いつか自分が死ぬとき、「このすばらしい世界を作り出した功績の10,000分の1くらいは私の力だ」と思えたらいいなと思って、日々の仕事に向き合っています。

求めるのは、未来を引き寄せるために自分を変えていける人

――どのようなマインドセット、スキルセットを持つ人と共に働きたいですか。

「未来を変えたい人」、「そのために自分を変えられる人」と共に働きたいと思っています。

PKSHAは「未来のソフトウエアを形にする」をミッションに、外界と共進化する新しいソフトウエアを社会実装することで、未来を引き寄せていくような会社です。

社会実装とは、世の中に新しい価値のあるものを生み出し、最終的にそれがあるのが当たり前の世界になることですね。そして未来の世界を変えるためには、まず会社が変化していかなくてはいけないし、その前には個人が変わらなくてはいけません。ですから、私も自分を変える必要があると思っていますし、「自分を変えられる人」と一緒に働きたいです。

個人の変化がチームの変化を呼び起こし、それを会社全体に拡げていけるかどうかは、想いに共感してくれるステークホルダーをどれだけ増やせるかにかかっていると思っています。周囲を巻き込んでうねりを大きくしていける人と一緒に働けたら心強いですね。

現時点のスキルセットが足りなくても、自分から変われる人であれば自発的にキャッチアップして、後からいくらでもスキルを身につけられるでしょう。そう考えると、私はマインドセットのほうが重要だと思っています。

――最後に、転職を検討している人へのメッセージをお願いします。 

PKSHAは個人にすべてを求めるというより、チームワークでバリューを発揮していくことを重視します。優秀な人たちの集団と思われがちですが、意外と温かい会社で、メンバーもいい人ばかりです。人材に厚みがあって、モヤモヤしたときに相談に乗ってくれるメンターも各所にいます。

できないことがあっても学ぼうとすればいろいろなことを教えてもらえますし、私自身、今も勉強しながら日々新しいことを経験させてもらっています。もしスキルセットが足りないことを理由に迷っているなら、「できないことは勉強しながら経験させてもらって、得意なことでチームに貢献していけばいい」と伝えたいですね。
PKSHAは、良くも悪くも変化が多い会社です。先ほど「変数が埋まっていないのに答えを出す」という話をしましたが、未確定なものに対して自分なりに納得できる考えを選んで、フルスイングで楽しんでいける人であれば、きっと成長できるはずです。

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