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社会実装への思いを胸に、組織構造にとらわれない“三足のわらじ”でチャレンジを続ける

「未来のソフトウェアを形にする」をミッションに掲げ、業界を横断したAIソリューションの提供や事業開発に挑むPKSHA Technology(パークシャテクノロジー、以下PKSHA)。

宇宙物理学の博士研究員として研究機関でキャリアを重ね、2019年にPKSHAへ入社した中島 真也(なかしま・しんや)さんは、AIソリューションにおける開発やチームマネジメントを行いながら、AI SaaSのプロダクト開発にも携わっています。エンジニアの立場から広くPKSHAの事業を見渡す中島さんに、PKSHAの魅力について聞きました。

中島 真也(AI Solution 事業本部 エンジニアリングマネージャー)
大学院で宇宙物理学の博士課程を取得後、ポスドク研究者としてJAXAに3年・理研に2年所属。その後2019年にキャリアチェンジし、アルゴリズムエンジニアとしてPKSHAへジョイン。小売の在庫最適化や、金融における与信プロジェクトに関わるとともに、2021年からはエンジニアリングマネージャーとしてチームマネジメントも担当。2023年からはAI SaaSプロダクトのアルゴリズム開発も兼任。

社会へ価値を直接届けられる環境を求めて研究者からエンジニアへ

――PKSHAに入社する前のキャリアについて教えてください。

大学では天文の研究に携わり、大学院では宇宙物理学の博士課程を修了しました。卒業後は博士研究員としてJAXAの研究機関に勤務し、天体から放射されるX線から得られるデータの分析などに従事していました。ブラックホールの解明をはじめ、X線からはさまざまな天体の事象を観測することができます。そのために専用の望遠鏡や検出機器を自ら開発したことも含め、研究者として充実した経験を重ねました。

――研究者から一点し、一般企業に転職しようと思ったきっかけは何ですか。

研究に携わる中で機械学習についてよく耳にするようになり、そういった技術を使って「社会へ価値を直接届けられないか」と考えるようになったことです。もちろん天文に関する研究にも社会的な価値はありますが、「直接届ける」という観点からは少し離れていると感じ、転職を考えるようになりました。

また、開発した検出器を動かしたり測定したデータを解析するために自分で一からプログラムを書く必要があったのですが、その過程でソフトウェア構築の楽しさを知り、そういった経験やスキルを活かすことができるのでは、と思ったことも理由のひとつです。

――どういった点に惹かれてPKSHAを選んだのですか。

社会実装に対するこだわりが強かったことに好印象を持ちました。また、特定のプロダクトに絞っていないことや、幅広い業界にアプローチできるという点にも惹かれたことが、最終的な転職の決め手となりました。

「研究者からエンジニアへ」という大きなキャリアチェンジでしたが、PKSHAのミッションと自分のやりたいことがマッチしていると強く感じましたし、社内には博士号を持っているメンバーもいるという話を聞いていたため、特に不安はありませんでした。むしろ門外漢である自分を受け入れてくれる、懐の深い会社だと思いました。

挑戦を後押ししてくれる環境で自らキャリアを切り拓いてきた

――入社後は、どういった業務に携わっていましたか。

アルゴリズムエンジニアとしてAI Solution事業本部に配属されました。入ってすぐにプロジェクトにアサインされ、実際にお客様と話しながら自分で手を動かすことができたのが非常に良かったと感じています。

具体的な例としては、アパレル業界向けの在庫最適化や、金融業界における与信のプロジェクトに携わりました。機械学習モデルを学習させるだけにとどまらず、私自身もフロントに立ってお客様と話しながら課題の特定やソリューション設計を進めたり、作ったモデルをバッチやAPIとしてシステム化して自律的に動き続ける仕組みを構築するなど、一気通貫で関わることができ、まさにやりたかったことが実現できているなと感じています。

――スキルのキャッチアップで、入社後に苦労したことはありますか。

技術面については、機械学習の基本的な知識は入社前に自習していたものの、実務でどのように適用するかについては一からスタートだったので、プロジェクトを進める中で学んでいきました。研究で培ったデータ分析技術の知見が活きたことはもちろん、先輩方にもしっかりとサポートいただいたので、幸いにも大きな苦労はなかったです。

一方、ビジネス面については全く肌感がなかったため、手探りでという感じでした。プロジェクトを一緒に担当したBizDevメンバーの進め方を見させてもらう中で、予測結果を出すだけでなく、それをどう使って意思決定するかまで考え抜かなければ使えるものにならない、ということが学べたのは非常に大きかったです。また事業ドメインそのものについてはお客様が一番詳しいので、こちらから色々お聞きしながら、キャッチアップしていきました。

――2021年からはマネージャーとしての役割も担っていると聞きました。

自分の手を動かすことももちろん楽しいのですが、1人だけで実現できることは限度がありますし、自分が担当するプロジェクトを安定してこなす以上の価値を発揮していく上で、マネジメントスキルを伸ばしていく必要性も感じるようになったんです。これについては、個人のWillを尊重し、挑戦させてくれる環境が整っているPKSHAだからこそできたチャレンジだと思います。

ただし、完全に管理職にロールチェンジしたわけではなく、案件での開発は引き続き受け持ちつつも、並行してアルゴリズムエンジニアチームのマネジメントも行う、いわゆるプレイングマネージャーとして携わっています。マネジメントのスキルを身につけていくのは、入社直後のキャッチアップよりも苦労しました。メンバーやチーム、外部環境の変化を捉えて適切に対処していく必要がありますが、できることの自由度が高い分、自分の判断が本当に正しいのか悩むこともあります。優秀なメンバーに助けられながら、日々自分をアップデートしている感じですね。

――さらに、2023年からはAI SaaSプロダクトのアルゴリズム開発も兼任されているそうですね。

PKSHAのソリューション事業は、基本的に既存のプロダクトでは解決の難しい課題を扱い、お客様とのやりとりを重ねながらひとつのソリューションを開発していきます。その一方で、PKSHAはSaaS形態のすぐれたプロダクトも数多く展開しています。

最近、ChatGPTの出現によって大規模言語モデルをとりまく市況が大きく変わりました。また、それらはPKSHAが既に持っているプロダクトとの親和性が非常に高いことがわかっています。そこで、大きな変化の渦中にある今、さらなる「プロダクトの深化」にコミットしたいと思い、自らプロダクト側にも関わりたいと希望しました。「やりたい」というより、「やらねば」という使命感が強くあります。

価値あるシステムを作るためにはお客様の課題から逆算する思考が重要

――先ほど言われた「プロダクトの深化」という点で、今後はどういった点に注力していきたいと考えていますか。

大規模言語モデルとPKSHAが蓄積してきたアルゴリズムモジュール、双方を組み合わせて新しいプロダクト体験を設計していきたいと考えています。

例えば「AI ヘルプデスク for Microsoft Teams」という社内問合せを一元管理・効率化するプロダクトにおいて、人が問い合わせ対応したログから、その場ですぐにFAQを作り、以後は自動応答できるようにする機能をリリースするなど、すでに大規模言語モデルを活用してプロダクトが高度化していく事例が生まれています。

こういった事例を増やすにはお客様に実際に使ってもらい、フィードバックをもらった上で改善していくことがもっとも効果的です。PKSHAのAI SaaS はすでにたくさんのお客様に使っていただいているので、フィードバックサイクルを高速に回すことができる環境が整っているのが強みですね。

――これまでPKSHAで様々な経験を重ねてこられましたが、アルゴリズムを社会実装をする上で何が重要だと感じていますか。

お客様の課題を正しく捉え、そこから逆算して必要な仕組みを、アルゴリズムのみならずユーザー体験全体で設計することです。精度の高いモデルを作ることはもちろん重要なのですが、決して精度100%にはならないので、それをどのようにカバーするのかまで含めて考えることが大事ですね。
エンジニアの観点だと「このモデルを使いたい」など、つい手段から考えてしまいがちです。しかし、例えば昨今話題のGPTを使うかどうかは本質ではなく、お客様にとって本当に価値あるシステムはどういったものなのかをしっかり考えて、機能を作り上げていくことがPKSHAの目指す場所であり、強みだと思っています。

――改めて、中島様が感じるPKSHAの魅力を教えてください。

機械学習技術の社会実装をする上で必要なあらゆることができる環境、という点だと思います。アカデミックで発表された最先端技術の適用ケースを探るR&Dから始まり、実際にそれを企業の抱える課題と結びつけてソリューションという形にすること、さらにはプロダクトに昇華させて世の中全体に広げていくこと、これら全てがPKSHAの事業です。私自身、ソリューションとプロダクトの両方の開発を行いつつマネジメントも担当するという3つの軸足を持っており、ひとつの企業の中でこれほどまでに多様なことができる環境は、他にはない魅力だと思いますね。

求めるのは社会実装にかける熱量が高い人材

――共に働きたい人材像について教えてください。

技術の社会実装にかける熱量が高い人だと思います。さきほど述べたように、PKSHAではR&Dからプロダクト実装まで幅広いチャレンジが可能ですが、その根底に共通するのは、先端技術を実応用に繋げるまでの壁を乗り越えて、未来の社会を描きたいという思いです。

技術やビジネス環境は日々目まぐるしく変化していきますが、その上で「今ある技術でどんな価値を提供できるか」についてキャッチアップし続けることが重要で、そのモチベーションの源泉となるのが社会実装にかける思いなのかな、と。

――最後に、候補者の方へメッセージをお願いします。

GPTをはじめとする大規模言語モデルが急速に進化したことで、今まさにAI活用のパラダイムシフトが起こりつつあります。これまで技術的な障壁で解けなかった課題が解けるようになってきており、社会実装を進める上で本当に熱い時代だと感じています。

もちろん、単に大規模言語モデルを適用するだけではうまくいかないことも多く、他の技術要素も組み合わせながら具体的なアーキテクチャを考案していく必要があり、技術面でもまだまだチャレンジがいっぱいあります。

この環境に魅力を感じ、社会へ価値を届けたいという熱い思いのある方をお待ちしています!

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