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それぞれの強みを発揮し、事業成長に柔軟に対応しながら目指す“最強の経営企画”

PKSHA Technologyは「人とソフトウエアの共進化」をビジョンに掲げ、R&D、AIソリューション、AI SaaSという複数領域にまたがる事業を展開しています。そのなかでも、複数のグループ会社を横断する既存事業のスケールと新規事業の探索、そしてM&Aなどの打ち手を考えているのが同社の経営企画室です。それぞれ異なる領域を担う同室の井上さんと藤原さんに、これまでの歩みと現在の仕事、そして今後の展望について聞きました。

井上 佳代(PKSHA Technology 経営企画室)
住友化学株式会社にて経営企画業務を担当。その後ベイン・アンド・カンパニーにて、全社戦略、全社構造改革案件等を担当。その後、飲食テック系ベンチャー企業を経て、2023年から現職。経営企画としてM&Aや新規事業開発に取り組む。

藤原寛史(PKSHA Technology 経営企画室 AI SaaS事業企画グループ リーダー)
株式会社エス・エム・エスにてWebマーケティング、企画、営業などを担当。その後株式会社Gunosyでアプリマーケティング全般、プロダクト企画、事業責任者などを担当。その後、製造業向けSaaSベンチャーのマーケティング責任者を経て、2022年より現職。AI SaaS事業領域の経営企画として、事業戦略策定やセールスイネーブルメント、事業開発を経て、現在は事業横断の事業企画やグループ横断の広報に取り組む。


幅広い職種と事業フェーズを経験後“あそび”のあるPKSHAへ

――お二人のキャリアスタートからお聞かせください。

井上:私は日系メーカーで6年ほど、いわゆるFP&A(Financial Planning & Analysis)領域の仕事をしてきました。ひたすら数字を分析していたので、会社の健康状態を見ながらPDCAを回していく基礎力や損益を見る視点を養えたと思います。

その後、海外でいろいろと経験してみたいと思い2年間カリフォルニアにてMBA留学を経験したのですが、そこで自分自身に汎用的なビジネススキルがあまり身についていないことを痛感し、ネクストキャリアとして外資系コンサルティング・ファームの経営コンサルタントを選びました。ここでは一歩引いた視点で事業課題を捉える力が鍛えられたと思います。

藤原:私のファーストキャリアは、医療職の人材紹介事業を運営する上場後スタートアップでした。主にWebマーケティングを担当し、CRMやSEO集客などを通じてあらゆるデータを見る力が鍛えられました。そのほかにも営業や各種の企画系業務に携わり、最終的には特定のアクションからどの程度の効果が見込まれるか計算することで、適切な投資判断を促すような役割を担っていました。ここで定量的な判断に資する指標の設計、計測、改善施策のPDCAを回していくような、いわゆるグロースハックにあたる経験を重ねられたと感じています。

その後、ニュース配信アプリや情報キュレーションサービスを提供するメディア事業の会社に転職しました。ここでもはじめはマーケターとして入社しましたが、コンテンツ開発やアライアンスといったBizDev領域に染み出し、さらには事業管理やプロダクトマネジメントを経て、最終的には事業責任者としてそれらを全て見るところまで経験させていただきました。

――多彩な経験を積まれてきた印象ですが、その後PKSHAへ転職を決めた理由をお聞かせください。

井上:私はPKSHAに入社する前、取締役CSOとして初めてスタートアップ経営に挑戦しました。MBA留学時代に見たシリコンバレーのスタートアップの熱量に感化されたこともあり、自分も一旗揚げようと思っていたのです。しかし残念ながら、事業を軌道に乗せることができませんでした。

こうしてスタートアップ経営の失敗を経験したからこそ、次は“あそび”がある、つまり財務的な余裕があるうえで挑戦機会にも恵まれている会社で働こうと考え、その条件がそろったPKSHAへ転職を決めました。

藤原:井上さんが言う“あそび”はまさにPKSHAの魅力で、私も惹かれたポイントです。PKSHAの事業領域には未開拓の可能性が広がっているだけでなく、そこに挑戦したいという人材が集っています。ここならば仕組み化や非連続な打ち手によって事業を伸ばしていく役割を担えると感じたことが、入社の決め手になりました。

実は私も井上さん同様、PKSHA入社前、キャリア選択上のある種の失敗経験があります。上場を目指すフェーズのスタートアップにCMOとして参画し、この会社から業界を変えようと意気込んでいたのですが、ほどなくして事業状況が変わったことで当初自分が考えていた前提とは大きく乖離してしまい、結果として退職することを選びました。この経験から、”あそび”と挑戦余地のバランスの取れた環境で、自身のケイパビリティを事業のグロースにしっかり結びつけたい、仕事を通じて自分の知らない世界をもっと知りたい、という想いを実感する機会となりました。 

強みを活かしながら事業成長に伴う環境変化に対応

――PKSHA入社後はどのような仕事をしていますか。

藤原:はじめはグループ会社であるPKSHA Workplace(以下、Workplace)の経営企画として2022年10月に入社しました。

事業予算・事業計画の策定、定量的なモニタリングを行う体制づくり、セールスチームの営業効率を改善していくイネーブルメントなどを担当していました。それから半年経ち、イネーブルメントがひと段落したところで、次はWorkplace事業内におけるソリューション案件のPMやPdMとして、顧客課題を踏まえたプロダクトの企画・検証をリードしました。さらには顧客企業とのプロダクト共同開発や販売アライアンスなどの話も担当していて、このプロジェクトでは全社の経営企画を担当していた井上さんとも連携して進めていました。

井上:私が入社したタイミングは2023年4月、藤原さんがちょうどWorkplace事業を担っていた頃ですね。立ち位置としては、全社的な経営企画とPKSHA Communication(以下、Communication)の経営企画を兼務しているのですが、それに加えて自身が挑戦したかった新規事業開発にも携わっています。
業務の割合としてはグループ全体の経営企画が4割、新規事業探索やM&Aといった非連続な打ち手に携わる新規事業開発系の仕事が5割、そして残り1割がCommunication社の経営企画サポートをしているような形です。

経営企画の仕事についてお話しますと、まずグループ全体の経営企画については、業績管理やパフォーマンスの可視化、それに基づく事業責任者とのコミュニケーション設計、経営陣で行う会議体の運営などを行っています。一方、Communication社はマネジメントメンバーによる運営が一定回っている状態なので、自分自身がグリップするというよりはファシリテーションや大きなイシューの整理など、一歩引いた視点で支援をするような役割を担っています。

――ちなみに、藤原さんは2023年から新たな役割を担われているそうですね。

藤原:今期から、 Workplace社だけでなく全社のAI SaaS事業を横断する立場から、事業部門間の連携に向けたルール整備や、横断施策などの推進にあたる部署を新たに立ち上げています。
これまでPKSHAグループのミドルオフィスの機能は各事業部に紐づいていたのですが、各事業の成長で業務量が増えてプロセスが複雑化したり、事業間のクロスセル案件が増えるなかで、その機能を整理・統一していく必要性が高まってきました。具体的には各事業部の顧客データの連携を改善したり、モニタリング指標を統一化したりといった打ち手を推進しています。

また、これとは別に全社的な広報・マーケティング戦略を設計するポジションも兼務することにもなりました。前職までに経験したマーケティングの素地を活かしつつ、先ほどお話したような事業責任者の視点から、事業責任者とグループ全体の広報・マーケティング戦略をブリッジさせることをミッションとしています。

「デルタ」を尊重する環境だからこそ力を発揮できる

――お二人とも非常にマルチな活躍をされていますね。肩書にとらわれない業務内容という印象を持ちましたが、お二人はどのように受け止めていますか?

藤原:PKSHA以前の職場でも2年以上同じ役割を担ったことがなかったので、役割が変わっていくことへの抵抗はありません。むしろ社会情勢の変化や社内ニーズに柔軟に応じつつ、その中で自身の力を発揮できていることをポジティブに受け止めています。特にM&Aなどの非連続な打ち手と絡めつつ事業を伸ばすところについては、これまでと異なるアプローチを経験できていて非常に面白いです。現在はグループ全体の事業を横断的に連携させる施策に注力していますが、ここをやれば伸びるという確信と共に現場の困りごとを解決できているので、やりがいを感じています。また、自身のケイパビリティを組み合わせることで今までとは異なる役割や成果を出せているという手応えもあり、自分のポテンシャルを引き出す機会につながっているなと感じています。

井上:これまで培ってきたコアスキルを活かしつつ、会社にとって重要な課題を扱いながら、アメーバ的に自身の業務領域を拡大しているようなイメージが近いのかな、と。PKSHAには異なる才能(人と人との差分)を「デルタ」と定義して尊重するカルチャーがあるだけでなく、そのデルタを伸ばすきっかけとなる課題やテーマが社内に多くあるので、非常に魅力的な環境だと思います。周囲からは「いろいろやっているんですね」と驚かれることもあるのですが、会社が成長していくのに必要な根幹となるものを築くという点では、すべての業務がつながっていると思っています。

――互いの働きに対して感じることもお聞かせください。

井上:藤原さんは、現場感をもちながら事業視点で最適解を打ち出せる方です。きっとこれまでのキャリアが活きているからこそできることだと思いますし、その経験を抽象化してPKSHAで応用できているところも含めて稀有な人材だと思います。

藤原:確かに、私はマーケティング、営業企画、PdM、事業管理などの業務領域を、立ち上げから仕組み化まで異なる事業フェーズでそれぞれで経験してきていますし、特に立ち上げ期は自らハンズオンでやっていく経験を重ねてきたからこそ、他の人より現場の感覚を解像度高く理解しやすいのかもしれません。

井上さんは、定量で物事を捉えることに長けているだけでなく、さまざまな人とコミュニケーションを取りながら最速で情報を引き出し、それを構造化してフィードバックできる方だと感じています。コミュニケーションのハブになるだけでなく、適切な問いかけでインプットのクオリティを上げて、品質の高いアウトプットを素早く生み出している方だな、と。だからこそ、相談ごとが井上さんに集まってくるんですよね。

井上:それこそ、PKSHAのValuesのひとつである「クレジットサイクル(信頼のうねり)」だと思います。

PKSHA Technology 採用Deckより

相談ごとをきっかけに、意見を求められれば答えよう、要望には応えよう、そういった一連の流れの中で自らの価値を還元しようという意識は強く持っています。組織に対して自身の強みを還元することができれば、そこから新しい仕事が生まれるからです。

その話から続けると、PKSHAには「こういう人でなければ」という人材像のイメージが、それほど明確にはありません。組織に対して貢献する意識と、新しいことを学ぶ姿勢、その両方があれば、どんな方でも活躍できる環境だと思います。

“攻め”と“守り”を両方伸ばす欲張りなキャリアを

――必ずしもお二人のようなコアスキルやバックグラウンドを持つ人材を求めているわけではない、ということですね。

藤原:互いに異なる強みを持つメンバー同士が組むことで、より力を発揮できるケースも多いと思います。例えば事業開発の場合、私は運用業務を設計したり、データを分析したりするのが得意なので、クライアントに交渉したり、パートナーを開拓したりといったフロントに強みを持つメンバーと組むと、立ち上げがやりやすかったという経験があります。足りないピースを補いあうような感覚ですね。

井上:今のPKSHAにとって、その足りないピースが何なのかという話を続けると、より“大人”のガバナンスを利かせるのが得意な方が来てくださると良いかもしれません。会社が成長するとコントロールしなければならないポイントも増えてくるので、そこをしっかり見られる方がいると嬉しいです。そういったコアスキルを持ったうえで、事業の現場にも染み出しながら「一緒に作っていく」感覚を持てる方だと、なお良いと思います。

藤原:現場に立つ姿勢と、事業を仕組みで成長させていく視点を掛け合わせられることが重要だと思います。そういう意志をもてるメンバーが増えてくると、PKSHAはもっと会社として強くなっていけるはずです。

――最後に、お二人の展望をお聞かせください。

井上: FP&Aでたたき上げた数字を見る力と経営コンサルで培った力を踏まえれば、私はガバナンス側や側方支援に強みがある人間だと認識しています。一方で、一度スタートアップ経営に失敗した経験もあるからこそ、自分で事業を伸ばす力については、まだまだだと感じています。

欲張りなキャリアだとは思いますが、これまで育んできた“守り”の力に加えて、これからは事業開発にも貢献していくことで “攻め”の力も強化したいです。そしていつか“最強の経営企画”になるのが、私の野望です。

藤原:私もこれまでの経験を振り返ると、“攻め”のための“守り”と言えるような業務領域を担うことが多くありました。そしてこれからは、“攻め”と“守り”を往復しながら登っていくようなキャリアを歩めるといいと思います。
PKSHAの場合、事業開発やM&Aなど、技術力と資本力を基盤とした“攻め”の選択肢が広がっていますし、一事業で確立した仕組みを横展開するといった “守り”に挑戦する機会も多くあります。

よりマクロな視点で見ると、日本のスタートアップは、一事業を成功させても次なる事業を立ち上げることができず、伸び悩むケースがまだまだ多いのでは、と感じており、「第二創業期」的なフェイズのグロースを成功させることに価値があるのでは、と個人的には考えています。
PKSHAで一事業を起点に複数事業へと仕組みを横展開させ、連続的に成長していく方法論を確立できれば、それはPKSHAだけでなく、日本のスタートアップが成長する基盤にもなりうるかもしれません。そういった展望を描きつつ、私は“最強の参謀”を目指していきたいです。

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